心 ―ハジマリノウタ―





指先に触れた皮膚に変化はない。


少しひりひりするだけだ。


隣には、突っ伏して寝ている主様がいた。


声の言っていたことが蘇る。


貴方は必要とされている。


けれど、それが何だというのだろう?


私が必要とされていようと、

いまいと、

私は奴隷のままであり、

私は心の無いままだ。


声は言った。


私はもう奴隷ではない、と。


私の心は取り戻せる、と。


でもそれは、私が望めば…。





「嗚呼、よかった!

目を覚ましたんだ」