心 ―ハジマリノウタ―




「ユア!!」




部屋に入ると、いきなり誰かに

抱きすくめられた。


視界の隅に映るくすんだ金髪が

レイだということを示す。




「レイ、痛いです…」




私はついに根を上げて、

レイの背中を叩くと、




「あはは、ごめん。

つい嬉しくって…」




と照れ笑いを浮かべて赤くなりながら

後ずさった。




「全くアンタは!まずはあたしだって

決めてたっていうのに、

予定も何もあったもんじゃないね!」




リヴィアがレイを軽く睨んで、

背中をドンと叩く。


と、レイがまた謝って一歩下がった。


周りの皆は暖かくそれを見守る。


懐かしい皆の笑顔だった。


リヴィアも、レイも、リオも、メイも、リブも、

皆笑っていた。




「フェイク、つれてきてくれて、ありがとう。

それで、ユアの選択は?」




一頻りとがめ終わったリヴィアが真剣な顔で、

フェイクを見つめた。


その顔に邪念は無い。


フェイクは、再び哀しそうな瞳で

私を見つめた。