「ユア、俺を信じて。
俺たちには繋がりがあるだろ?
ユアが作ってくれた。ね?」
ああ、あの時の彼もこんな思いだったのだろう。
私の言葉を信じたくても、
どうしようもなく不安で、疑ってしまう。
今の私と、同じ…。
でも、一体私は何を繋がりと言っていたのだろう?
フェイクの言うとおりだった。
私は何もしていない。
何の繋がりもなかったのかもしれない…。
私には、何も分からない。
何故、フェイクは私を信じられたのだろう?
フェイクを信じられないのなら、
カトレアだって、誰だって同じだ。
彼女は、フェイクだけでなく、
きっとイレの母親代わりでもあったはず。
だったら本当の親子でもない私を
庇う必要もない。
本当の繋がった家族を取り戻せるのだから。
親切にしてくれたローラや
笑わせてくれたケルグとワーズだって、
本当は私ではなく、イレの方がいい、と
思うだろう。
だって、彼らは家族なのだから。
どうすれば、信じれるのだろうか?
手は冷たく、冷え切って蝋燭の小さな炎では
暖めようもない。
しかし、私の心の中は更に冷えきって、
闇がうごめいている。