心 ―ハジマリノウタ―





「どうなるのですか」



ジグが顔を上げた。


私を見上げる淡い瞳は、

打って変わって暗い色をしている。




「放っておけば、

私は、どうなってしまうのですか」



「…何れ、全てを取りこまれ、

ユア、という人格も、記憶も

消えるだろう。

そして、恐らくイレが、

全てを支配することになる」



消える…。


もう、彼らに会うことはなくなる。


もう、笑う事も、泣く事も、

歌うことも、何かを思うことも…

無くなる。


ジグは項垂れていた。


頭を抱えて、苦しげな声を出す。


こんなジグは見たことが無い。


ここに着て、ようやくジグが

生身の人間であると感じられるようになった。




「お前が、心を取り戻した時、

そんな様子は無かった。

だから、副作用は消され、闇は浄化されたのだ、と

思い込んで、油断していた…。

本当にすまない」




私は俯いた。


心の闇。


副作用。


私の、心。


何時、敵と化すか分からない私を、

リヴィアは、

レイは、

リオは、

リブは、

メイは、


受け入れてくれるのだろうか?