心 ―ハジマリノウタ―




愛など、知らなかった。


親など、居ないことが当たり前だった。


だから、愛も、無かった。


なくて、当たり前のものだった。


まるで、心のように、

それが当たり前だった。


それでも、今の私には分かる。


カトレアは、私を愛している。


だから、彼女の掌は温かく、

彼女の瞳は美しい。


あの震えた掌は、私を

愛故に手放した。


あの瞳は、悲しみに溢れて、

それでも私の事を思ってくれた。


私は、どうすればいいのだろう。





「ユア!!」




すぐ近くに、彼らが居た。


眉間の皺が深くなったように感じるリヴィア。


その美しい金髪は血に濡れている。


どこか、たくましくなったレイとリオ。


2人とも、必死に武器を振るう。


はじめて見る表情を浮かべるリブ。


瞳から流れる涙は澄んでいる。


絶対に名前を呼ばなかったメイ。


今は、私の名を叫ぶように

呼んでくれている。


どうして……?