心 ―ハジマリノウタ―




忘れるはずがなかった。


彼らの記憶はまるで、

脳に焼きついたかのように、

忘れようとすればするほどに、

鮮明に蘇る。


過ごした時間も、笑顔も、声も。


全て覚えているのだ。


だから、聞き間違えるはずなどない。




「ユアッ!!」




何度も私を呼ぶ声。


どうして、此処に彼らがいるのだろうか…?


目の前にあるのは、カトレアの背中だった。


私を守るために、

私のために、私の盾になるように、

立ちはだかっている。


でも、この声は…。




「ユア、やっと見つけた!」