心 ―ハジマリノウタ―




向かう先は決まっていた。


あたしは、先ほど居た部屋…

つまり、ダイガの部屋向かっていた。


検査結果を頼むためだ。


皆の前で話しても良かったのだが、

今は疲れも溜まっているだろうし、

リオに関しては怪我も治っていないのだ。


心配事を増やすのは得策ではない。


ひとりでダイガを訪ねるのは、

とても気が進まないのだが、

仕方が無い。


別に彼が嫌いなわけではない。


しかし、あの人の良さそうな顔の奥に、

何かが隠されているような気がして、

苦手なだけだ。


あっちは、逆みたいだけど。


思わず舌打ちして、

あたしは足早にダイガの部屋へと向かった。


他の扉とは違う、

少し立派なドアをノックする。


と返答がすぐに返ってくる。




「入ってくれ」




失礼します、という言葉と共に部屋に滑り込むと、

ダイガがガタンッと言う音を立てて

デスクから立ち上がるのが目に入った。


まるで予想していなかったかのような表情だ。




「り、り、リヴィア!

どうしたんですか?」