心 ―ハジマリノウタ―




いや、二人はきっと生きている。


ユアは、フェイクとかいう奴に、

好かれているようだったし、

ロックも、連れ去られたくらいだ。


恐らく、生きている。


唇を噛み締めて、きつく首を振る。


信じている。


それに嘘はないはずなのに、

胸から消えない重い重い、不安…。


どうすれば、消える?


どうすれば、救える?


どうすれば、強くなれる?


一体、どうすれば…?


答えは出ない。


何時だってそうだ。


暗闇が部屋を侵食し始めた。


南西アジトは、地下にあるが、

どういうシステムなのか、

窓がある。


あたしの部屋の外は、

見たこともないようなビルの街だ。


窓の外の世界では、地上と同じように時が流れるらしく、

藍色の空が、夜の訪れを告げる。


様々な色で輝く光が眩しい。


広がるのは、美しい夜景なのに、

心は一向に晴れない。


あたしは、その美しい風景から

逃げるように、瞳を閉じた。


目を閉じて、瞼の裏に思い浮かぶのは

何時だって、アンタ達のことなのにね。