心 ―ハジマリノウタ―




しかし、初めに口を開いたのは、

僕ではなく、メイだった。




「そんなの、ウソだよっ!

本当に、本当に裏切ったのは、

アタシなんだからぁ…」




小さくてか細い、今にも泣きそうな声で、

メイは呟いた。


その瞳の淵に涙の雫がみるみる膨らんでいく。


メイを失って、何とか取り戻して。


今度は、ユアを失うのか?


僕は絶望感でいっぱいだった。


しかし、そんな僕を動かしたのは、

メイだった。




「リオぉ、レイたちに会いに行こう?」


「え?」




メイの瞳には決意が、

今まで見たことも無いほどの強い決心が現れていた。


覚悟と、意思。


正直、驚いた。


僕のせいでメイを傷つけたのは、確かだし、

メイはまだ、ユアを良く思ってないと思っていたから。


でも、メイは涙を光らせて、

決意を固めた。


僕は何を燻っているのだろう?


僕たちは、ベッドから立ち上がった。


傷が痛んだ。


でも、そんなことは関係なかったんだ。


だって、ユア、きっと君はもっと苦しんでいると、

僕らは分かっていたから。