心 ―ハジマリノウタ―






「返事は傷を治して、

ヤツの剣術を見てから聞くことにする。

それから、治療法だが…」




ダイガがそこまで言う剣士か…。


興味がないわけではない。


僕だって、剣士だ。


だけど、今は、時間がないんだ。


皆でユアを探し出さないといけない。


自分の剣術の腕を上げるのも大切だが、

今は、ユアを救い出す事が一番としか考えられない。


そんな気持ちのままで、師匠についてもらっても、

失礼にあたるし、剣術の腕も上がらないだろう。




「ダイガさん」



「お?なんだ」



「今、僕らはユアを探す事を一番に考えています。

もちろん任務をこなす事も、

先に備える事も大切ですが、今は

ユアを救う事、それが僕らのすべき事なんです。

だから…」




僕がそう言うと、ダイガは

きゅっと表情を引き締めて、口を開いた。


その視線は、戦う者の瞳をしていた。




「リオ、何故俺がお前に師匠を付けたいか、

分かるか」




僕は首を振った。


ダイガは続けた。




「それはな、ユアを救うためには、

ハートを持つ者との対峙が予想されるからだ」