心 ―ハジマリノウタ―





「それは俺もわかっている。

でも、これから先を見据えた時、

お前にはもっと強くなってもらわないといけない。

それはメイを守る事にも、

他の大切な奴らを守る事にも、繋がる」



「…でも、何故今なんですか」




僕はなるべく声を抑えて

ダイガに質問した。


分かっていた。


これから、もっと強くならないといけない事。


そのためには、今までのように独学では限界があること。


しかし、いざ突きつけられると、

自分で思っていたよりもずっと悔しい。




「実はな、お前に師匠をつけなかったのは、

お前につけられるような能力者が居なかった

っていうのも一つの理由なんだ。

だが今、北のアジトから剣士の能力者が来ててな」




北のアジト。


僕は、北に行ったことがなかった。


恐らく中央アジトからは人員が派遣されていないようだ。


どちらかと言うと、中央アジトは

狭い路地で戦ったり、街を駆け回ったりすることが

多いから、身軽であるか、

かなり力のある能力者が集められているのだ。


しかし、北のアジトのいい噂を聞いたためしがないから、

別にそれでも良かった。




「すごいヤツだよ。

アイツの剣術には俺もゾクッとした。

リオ、お前の師匠にぴったりだと思う。

だから、考えてみてくれないか」