心 ―ハジマリノウタ―






「中央区域とは違って、南西の区域では、

集団になって街を襲う事が多いんだ。

しかし、ハートを持つ者は、

ドレイとして探知されない。

もし、ユアがこの区域に居たとして、

単体のドレイの反応があれば、

ユアの可能性があるかも、ということなんだが」




なるほど、その可能性は高いかもしれない。


ユアは当然、ハートを持つ者の

監視下に居るはずだ。


それも、恐らくフェイクと言う名の。


しかし、幾ら彼が有能だとしても、

ユアを捕まえながら、

ドレイを操り続けるのは、

無理がある。


彼にとってユアを逃がす事は、

大きな痛手になるだろうから。


だが、その可能性は、

2人以上のハートを持つ者が居たら、

限りなく低くなるのも確かだ。


それに、ユアのマイクとスピーカーは…





「残念ながら、その2つの備品は、

私たちがアジトに返された時、

一緒に私の部屋へ送り込まれていました。

ですので、今、ここに」




リヴィアが唇を噛み締めて、

首を振った。


ダイガも、そうか、と表情を暗くした。