心 ―ハジマリノウタ―





シンと沈黙の漂った部屋に、

リヴィアが苛立った声を放つ。


舌打ちが、やけに響く。




「チッ…。

つまり、ジグはそれほど

あたし達をナメてるってわけかい。

いい度胸してるじゃないか」




完璧に頭にきているようだ。


本当にいい度胸してるな、ジグ。


こんなリヴィアを敵に回せるなんて。


ダイガも同じ心境だったようで、

一瞬身を震わせると、

控えめにリヴィアに話しかけた。




「そ、そうだな…。

とりあえず、部屋の事だが、

B棟の23階は全部空いているから、

そこを使ってくれ」



「ありがとうございます!」



ワンフロアを貸してくれるというダイガに

レイが目を輝かせて、お礼を言うが、

再び師匠の鉄拳が振り下ろされた。




「レイ、お前は俺の部屋だ!

それから、リブ。

お前は部屋を使ってもいいが、

いい加減キースの部屋をどうにかしてくれ、

頼んだぞ。

リヴィアも、あの酒臭い部屋を片付けてくれ」




キースというのは、リブの師匠だが、

僕は顔を見たことがなかった。


噂はよくきくが、

放浪癖があるらしい。


リヴィアとリブは、互いに盛大なため息を吐いた。