心 ―ハジマリノウタ―





「忘れてしまったのですか?

私は、心など持っていません。

それは、貴方たちハートを持つ者のために、

貴方の愛するジグに奪われたから。

例え、私の心がイレから一瞬帰ってきても、

私に、全てが戻ってきたわけではありません」




そう、一度戻ってきても、

制御など仕切れない。


あの、胸がつぶれるような悲しみは、

記憶にくっきりと刻まれていた。





「確かに、私は一度だけ、

心を取り戻したかもしれません。

けれど、私はここに来るために、

彼らを忘れるために、もう一度、心を失った。

自分自身で捨てたのです。

今の私には心などありません。

その私に、貴方は、一緒だと言うのですか?

私が心と触れ合ったのは数ヶ月にも足りません。

何のために産まれてきたのか、

それは、奴隷になるため」




物心ついた頃から、奴隷として、

この工場で働いてきた。


ドレイと共に。


その私が、人間で、

その心を分かれと、そうカトレアは言うのだろうか?




「誰も迎えに来るはずなどありませんでした。

私は自分に両親が居ることさえ、

知らなかった。

だから、愛情など、知りませんでした」