「フェイクが、貴方を連れて食事へ出てきた時、
皆が、貴方を無理やり閉じ込めて
あそこに帰さないようにしているんだと
初めは思ったわ。
けれど、貴方の様子は今までのどの子とも違った。
自分の意志でそこに居るように見えた」
私は頷いた。
その通りだったからだ。
私は自分の意志で、彼の手を取り、
彼の元に居ることを望んだのだ。
「だから、私は嬉しかったわ。
フェイクも嬉しかったんでしょう、
本当に宝物を扱うように貴方に接してた。
でもね、気がついたのよ。
貴方が、あのアジトの人たちのことを話す時、
苦しそうな、悲しい顔をする事に。
あの時、居合わせた皆が、気がついていたわ。
あの子達は皆、人の心を持ってる。
人の感情には、人で無いだけ、とても敏感なの。
フェイクも、きっと知っていたのよ、
ずっと前から」
私は首を振った。
私は、確かに悲しかったし、苦しかった。
ただ見ない振りをしていただけだったのかもしれない。
それでも、私の居場所はここだけなのだ。
「それでも、私の居場所はここだけです。
私は、何度もフェイクに言いました。
その祝宴の日も、あの日も、
私の居場所はここだ、と。
私は、ここにも居場所が無いのですか?
私がフェイクを傷つけているのならば、
私はここにもいないほうがいいのですか?」

