心 ―ハジマリノウタ―




ダイガさんの南西地域の任務を与えたのは、

恐らくジグなりの配慮なのだろう。


私が、傷つかないように。


彼らは今でも、中央アジトに居るはずなのだ。


ふう、と息を吐くと、

カトレアが口を開いた。


シンと静まり返っていた部屋に、

久しぶりに高い声が響く。




「ユア、貴方に服を選んであげるわ!

そのドレスじゃ任務には向いていないしね。

フェイク、ちょっとユアを借りるわね」




あの時のように、カトレアが

私の腕を掴んで、部屋の外へ連れ出した。


最後に振り返ったとき、フェイクは私を見ていた。


久しぶりに、目があった気がした。


カトレアはこの間とは別の方向へ歩き始めた。


そして、廊下の突き当たりの、

白い扉の前で足を止めた。




「ようこそ、私の部屋へ!

さ、入って入って」




カトレアは、躊躇うことなく、

扉を開け、私を中へ招き入れた。