心 ―ハジマリノウタ―





「私にとって貴方は、もう繋がりのない人ではない。

もう、ちゃんと繋がっています。

例え家族ではなかったとしても、

そうでなかったとしても、

それは代わりの無いこと。

私はそう、思います」





フェイクは、私をじっと見つめている。


上手くいいたい事が伝えられない。


私の言葉は彼に届くだろうか?




「それなら、ユア。

俺たちは何で繋がってるっていうんだ?」




少し強い口調で、私を睨みつける。


彼の紅い瞳から、最後の雫が

零れ落ちた。


私は手を下げて、フェイクを見つめ返した。


何が私達を、繋いでいるのか、など…

目では見えないのに、本当に必要なものなのだろうか?




「貴方は私の涙をすくって、優しく接してくれました。

それは、フェイクがそうしたいと思ったから、でしょう?

私も、今、貴方にそうしたいと思って、

貴方の涙をすくいました。

私たちはお互いに、思いあって一緒に居る。

思いが同じだ、という事は、

繋がりにはなりませんか?」




自分の考える事を人に伝えるのは、

困難な事だ。


私たちはフェイクがいうように

本当に繋がっていないのかも知れない。


それでも繋がっていると信じたい。


そう思う事は、いけないことなのだろうか?