心 ―ハジマリノウタ―




目が覚めると、私は隣に寄り添うように寝る

フェイクの腕の中に居た。


目の前にフェイクの整った顔があった。


彼の深紅の瞳は、しっかりと開いていた。





「おはよう、ユア」




優しく微笑む彼は、私の素性を知らない。


知っても何も変わらないだろう。


それなのに…。


私は頭を振って身体を起こした。


何故、こんなにも頭が重いのだろう。


まるで、詰め込みすぎたかのように、

色々な事が頭を駆け巡るのだ。




「やっぱり、治らない?」




フェイクも同じように身体を起こし、

その冷たい掌でそっと、私の頬を撫でた。


私は首を振った。


本当になんともないのだ。


そう?と悲しい瞳で聞き返す彼フェイク。


フェイクは、私の父親が造りだした。


私も、ジグから生まれた。


この場合、私たちは…何か関係が新しく出来るのだろうか?




「ユア、昨日から少し変だよ。

カトレアと何を話したの?」