心 ―ハジマリノウタ―






「あの時…あの戦闘の日、

私も居たのよ、アジトに」




何故か分かる?と彼女は私の瞳を覗き込んだ。


私は首を振った。


見当もつかない。


ジグの思いなど、欠片も想像できなかった。




「それはね、貴方を迎えに行くため」




私を、迎えに?


でも、私は…。




「思い出してみて、ユア。

貴方を屋上へ行かせたのは、誰だったかしら?」





“ユア、お前は屋上へ行け。

戦いは下で食い止める!!”




怒鳴るようにそう言ったのは、

ジグだった。


私の表情を見て、カトレアは言った。




「そう、私はあの日、

ジグに命令されて、貴方を迎えに行ったのよ。

でも、驚いた事に、私より先に

フェイクが貴方を見つけていた」




くすっと笑ったカトレアは、

そっと手を伸ばして、私の頬に触れた。




「フェイクはそこで、貴方に初めて会ったんだったわね」