心 ―ハジマリノウタ―




アナタは私の言葉に答えてくれた。


身体を張って、私を助けてくれた。


わが身を犠牲にして、この場所を去った。


ジグが本当に裏切り行為を

働いているのかは分からない。


この目で見たわけでもなければ、

決定的な証拠があるわけでもない。


けれど、これだけは分かる。


ユアは、私たちの味方だ。


だから、ジグは間違っている。




『彼女は私たちを裏切り、

このアジトを去った』




その言葉に腹が立って仕方が無かった。


それは、きっと私にとって、

ユアが既に大切な存在だから。


ユア、今助けに行くから。


絶対に、助けに行くから。


そうしたら、今度は…


臆病で愚かな私と

次に会った時こそ、

友達になってほしい。



私は顔を上げて、暗い廊下を進み続けた。