心 ―ハジマリノウタ―





≪LIBRER≫




暗い廊下を進む。


ここに初めて来た時、

信じられるのは、ジグしかいなかった。


というよりも、過去を失くした私にとって

新しい場所は不安でしかなかった。


私を知る者が居ない。


何処にも居ない。


私も、知る者が居ない。


ジグは、私を迎えに来た時に

顔を合わせたから、知っていた。


交わした言葉も、印象的だった。


戦う覚悟はあるのか、と。


あの瞳に問われた。