心 ―ハジマリノウタ―




そうか、とリオは呟くと、

玄関の扉を見つめた。




「さっき、リヴィアに聞いたんだ。

ジグが、何故ユアを追い出そうとしたのか。

確かに、辻褄は合う。

でも、ジグは…」


「リオ、俺さ、ユアを助けたいんだ」




いきなりそう言った俺に、

リオは驚いた表情を見せる。


俺はそれに構わず、話を続けた。




「ジグが敵とか裏切ったとか、

そんなことは関係ない。

確かに、ユアを裏切り者に

仕立て上げたことは俺も許せないよ。

でも、そんなことよりも、

俺たちを救ってくれたユアを助けたい。

ユアに戻ってきて、笑ってほしいんだ」




俺の目に、あのユアの微笑が浮かんだ。


何時の間にか、感情を取り戻し、

笑みを見せてくれた。


俺は、もっとあの笑顔が見たいんだ。


そのために、ユアを救うって決めた。




「そうだな、レイは正しいよ。

今はユアを救うことを考えよう」




力強く頷いたリオに、

俺はニッと笑って見せた。


リオも笑い返した。