心 ―ハジマリノウタ―




部屋に入ると、何時もと全く

変わらない部屋が広がっている。


もう、此処にくることも無いのか。


そう思うと、急に

寂しく感じるのが不思議だった。


この部屋は何時も、

任務から帰った俺を迎えてくれた。


仲間が目の前で死んだ時も、

自分の弱さに悩んだ時も、

常に変わることなく。


俺は、トランクを引っ張り出して、

着替えと、必要最低限のもの、

そして、写真や大切なモノをしまった。


支度はすぐに済んだ。


元々任務だったため、

荷物は他の鞄に準備してあったのを

軽く付け加えて、

詰めただけだったからだ。


俺はベッドに倒れこんだ。


何だろう、とても疲れた。


任務の後だったし、

怒りは何時もより体力を消耗する。


俺は、そっと睡魔に身を任せた。