その行動に、キャア!と嬉しそうに
ワーズとケルグが目を輝かせ、
ローラは興味深げに私たちを眺めていた。
それより強い反応を示したのは、
ファイラだった。
憎悪を燃やす瞳で私を射る様に睨んでいる。
その深紅の瞳には、
少なからずショックと悲しみが滲んでいた。
しかし、そこに軽快な口笛が響いた。
「おうおう、見せ付けてくれるじゃねぇか!
フェイ坊もやるようになったなぁ。
それじゃ、オレも!」
口笛はズックのものだった。
彼はニヤッと笑うと、
その大きな身体をすばやく屈めて
フェイクと同じように、
ファイラの手に口付けた。
するとファイラは
みるみる青白い肌を赤くして、
ズックを怒鳴りつける。
ふざけないで!と言う高い声が
段々遠くなっていったので、
ファイラはズックを追い掛け回しているらしい。
その様子にフェイクは
おかしそうに声を上げて笑うと、
私に空いている席を勧めた。
私がその席につくと、
フェイクはその隣に座り、
私を見つめながら尋ねた。
「ユア、何か食べられない物は?」
「ありません」
私が首を振ると、良かったといって笑う。
フェイクは外へ出てきてから良く笑う。
きっと、此処が、
彼の家であり、居場所だからだろう。

