心 ―ハジマリノウタ―






「フェイク、

何故こんなことを!」




私が顔を上げると、

フェイクは紅い瞳を細めて

にっこりと微笑んだ。


そして、身を屈めて囁く。


フェイクの吐息が頬を掠める。


心なしか、甘いような香りに

私はフェイクを見上げた。




「一つ提案があるんだ」




にっこり笑ったままの彼は姿勢を正して、

檻に群がるドレイと囚われた3人を手で示した。




「あの3人とメイニー、

それから、そこにいる女の子と

下で戦ってる能力者…

全員を無事に帰してあげるよ、

君たちのアジトにね」




彼は提案した。


でも、あの3人を捕らえたのは、

フェイクであるはずなのに…。


フェイクがスッと私に

手を差し出した。




「ユアちゃん、

君が俺と来てくれるなら、ね」