心 ―ハジマリノウタ―







すると、隣に座っていた女の子が不服そうに

彼を見上げた。




「ねえ、何で敬語なの?

変だよぅ!

っていうか、どーしてそんな優しく言うの?

奴隷工場にいた奴でしょぉ?」




「いいから。さあ、話して」



私は何時もと同じように返した。




「御心のままに、主様」



人々はしんと静まる。


今度は沈黙が私の言葉を待つ。


私はただ、命令に従うのみ。


何故?どうして?


そんなことは、知らない。


関係ない。


知らなくていい。


関係のないままでいい。


私は、奴隷なのだから。