心 ―ハジマリノウタ―



本題に入れぬまま、

歌うことになってしまった。


しかし、レイも不安気な視線を送っているように

ラインの怪我も気になる。




「ここを押すとこのランプがつくから、

そしたら歌い始めてオーケーだ」




そう言って、ダイガがボタンを押すと、

黄緑の光がパッとついた。


レイに視線を向けると、

促す様に頷いていたので私は口を開いた。


部屋には私の歌声が響いた。


マイクは声を溢すことなく、

スピーカーへ伝え、歌声を拡大させた。


そして、スピーカーから光が溢れた。


その光は

レイ、ダイガ、ラインの3人を包み込む。


微調整は必要ないようだ。


ああ、これで皆を守ることができる…。


口を閉ざし、そう思うと

俄然急く思いが強くなった。




「…ユア、すげぇな!

ここ数日寝てなかったんだが、

その疲労さえ嘘みたいに消え失せてやがる。

ライン、お前腕は?」



「治っています!

こんなことが…」



「な?

ユアは特別なんだ!」