「ここが、アジトだよ。」
駅についた時には既に昼を過ぎていて
外は、偽者の太陽で明るかった。
光の中をレイの案内で辿りついたのは
汚れて今にも崩れそうな小屋だった。
大きな橋の下の壁に沿って立ててあり
人目につかないようになっている。
3人が慣れた様に入っていく後をついて、
私も慌てて続くと、
予想通りの部屋が広がっていた。
広がっている、というほどの広さは無く、
薄汚れた毛布が何枚か重ねておいてあり、
溜まりに溜まったゴミが積み上がっている。
4人で入ると人口密度が高く、
今にも壊れてしまいそうだ。
しかし、一番奥にいたレイが
壁にかかった布をめくって
その中に消えた。
どうやらそれはエレベータのようだ。
私が入ったのを確認すると
レイがボタンを押して、途端に下降を始めた。
私はその衝撃で一瞬よろめいたが、
レイが支えてくれた。
「おっと!
この壁に触れたら、指が擦り切れるんだ。
ほら、壁が無いだろ、気をつけて」
「ありがとう、レイ」
体勢を直して、レイを見上げると、
彼は困ったように頷いて上を向いた。
「う、うん、気をつけてな」
後ろでリヴィアがニヤニヤ笑っているのが
エレベーターのドアが鏡の様に映していた。
その時、ガゴンと言う音とともに
下降をやめたエレベーターの壁が開いた。
そこから、本当のアジトが広がっていた。

