心 ―ハジマリノウタ―





「少し待て。

そろそろロックが来るはずだ」




老人がそういった時、

ドアが開く音がして一人の男が姿を現した。


茶色がかった黒髪に、くりっとした瞳。

細身な身体。


主より少し年上の男は、

髪がぼさぼさで乱れているところからすると、

どうやら寝ていたようだ。


身につけている服も寝巻きのようで、

ボタンを掛け違えている。




「すまない、すまない!

一昨日から寝てなかったもんだから、

寝てしまって…

リオ!

お帰り!!」




男が近寄ってくると同時に、

二人が立ち上がる。


それほど高い地位のものだと言うことか。


私も少し遅れて立ち上がる。