心 ―ハジマリノウタ―





フェイクは言った。


リオンのためにも、と。


それはつまり、

リオの身に、何か起こった、

あるいは起きている、という意味だ。


フェイクはメイのことは口にしなかったが、

彼女のことも知っているようだった。


それなら、やはりメイも…。


息が切れる。


思えば、こんな風に走ったのは

初めてかもしれない。


足も重くて、

思い通りに動かない。


長い間、鍛錬を休んでいたせいかも知れない。


しかし、今は、

そんなことに構っている暇は無い。


リオが、メイが

危ないかもしれないのだ。


私はただひたすらに走った。




「あれ、ユア?!

どうしたんだよ、そんなに急いで…」