心 ―ハジマリノウタ―






「いいねぇ。

リオンはそんな風にユアちゃんから心配されてさ。

メイニーも羨ましいよ」



「知ってるんですね?

彼らの居場所…」




愛称ではない名を親しげに呼ぶ彼。


何故、敵を、そんな風に?


分からない。


けれど、フェイクは彼らについて、何かを知っている。


手がかりが何も無い今、私はフェイクに頼むしかない。




「お願いします。

教えてください。

私は、彼らを…」




救いたい。


リオは私を助けてくれたから。


私たちは、仲間だから。


そんな私を見て、

フェイクは再びおかしそうに笑った。


テノールの笑い声が、

暗い廊下に響いた。




「本当に、いいね、ユアちゃん。

でも今は、言えないなぁ。

今度しくじったら、怖いからね」




言葉とは、裏腹に

嬉しそうに目を輝かせて

フェイクは言った。


ただ、これだけは教えてあげる…と。