心 ―ハジマリノウタ―





ジグは難しい顔をしながら、

治療室を出て行った。


何か、わかったことでもあるのだろうか?


出て行くジグの後を追うように

リヴィアも部屋を後にした。


私は、独り部屋に取り残された。




「あの…ありがとう。

君が、ユアだろう?」




私は頷いた。


まだ顔色が良くない男が、

私に頭を下げた。




「俺達は…君を疑っていた。

いきなり奴隷工場からやってきて

皆を救うなんて、辻褄が合いすぎているような気がして…。

その歌声も、

ドレイの仲間だから操ることができるんじゃないかって

思っていたんだが」



私はじっと男の言葉を聞いていた。


そう言われることに、慣れていた。


陰口や誹謗、中傷。


直接ハッキリといわれることは

少なかったが、

聞こえるように言われることは何度もあった。


その度に、私の側にいた

リヴィアやレイが庇ってくれた。




「間違っていたと分かったよ」