心 ―ハジマリノウタ―






「でもさ、やっぱり放っておけないだろ?

もともと探すっていうつもりだったし。

だから、リオの部屋へ行ったんだ」





苦しげな表情を隠すように

俯くレイ。


同じように、

私も暗いものが心に広がる。


心配

不安

もう、私には感情がある。


けれど、だからこそ、

苦しい時もあるのだということを

教わったのだ。




「そうしたら、

部屋に入れるのも渋ってさ。

でも、結局、俺が無理矢理

話を聞くって押し通したんだけど、

その時、呼び出しがかかって

俺、任務に行かなくちゃ行けなくなって。

リオは一度だけ、俺を引き止めた」




しかし、レイは首を振った。


能力者にとって任務は絶対だ。


ドレイを滅することが、

彼らの目標であり、生きる糧だから。





「リオは今まで人の邪魔をすることなんて

絶対しなかったんだ。

だから、絶対何かあったはずなのに。

俺は、話を聴けなかった。


任務が終わって帰ったとき、

もうリオは部屋に居なかったんだ」