心 ―ハジマリノウタ―





悲鳴が聞こえた方角へ

走り続けたリヴィアは

暗い路地の奥に辿り着いた。


そこには、アトネスが一人で立っていた。


辺りは、乏しい明かりでさえ分かるくらい、

血でぬられている。




「アトネスッ!

平気なの?怪我は?

アンタ、血で濡れてるじゃない!」




リヴィアは彼女に駆け寄って行ったが、

アトネスは反応を示さなかった。




「アトネス…?

アンタ……」




肩に手をかけたリヴィア。


振り返ったアトネスの顔は、

武器が付きだしていた。


雲が一瞬晴れ、

月の光が路地を照らし出した。


辺りは、白い血でぬられていたのだ。


そう、ドレイの血で……。