心 ―ハジマリノウタ―





「ここでは能力が覚醒したばかりの

能力者やアジトに来たばかりの者に

師匠、という存在が必要なんだ。

アンタの場合、特殊でね。

まだ決まってなかったから」




師匠。


初めて聴く単語ではない。


頷いて、話を促すと、

リヴィアは途端に話し辛そうに顔を歪めた。




「ええと、だからその…

ああ、もう!

あたしにこんな恥ずかしいことを

言えってのかい、ロック!」




キッとロックを睨みつけると、

ロックは肩をすくめて、笑った。


その仕草がリヴィアをいらだたせたようで、

彼女はきつく腕を組んで、

黙り込んでしまった。


一体、どういうことなのだろうか。




「リヴィア、言わないと

ユアが困ってるよ」


「あたしだって、困ってるさ!

本来の掟はこんなんじゃないだろ?」


「仕方ないだろ、

さっさと言えば済むじゃないか!」




ロックの頑固な態度を見て諦めたのか、

リヴィアは大きなため息を吐いて

私に再び向き直った。