心 ―ハジマリノウタ―





すると、その時、

屋上のドアが勢いよく開いた。


入ってきたのは、ロックだった。



「今の光は、何だった!?」



興奮したような表情のロックは、

私やレイに

掴みかからんばかりの勢いで尋ねた。




「今、医務室にいた人が、光に包まれて

目を開けたときには、

動き回れるようになっていたんだ!」



「本当に!?

今、ユアが歌ったらさ、

手から光が溢れて、飛んで行ったんだ。

俺の、傷も治った!

ユアの歌には治癒能力があるんだ!」



レイの言葉を聞くと、

ロックは驚いた表情で言った。




「ほ、本当に?

ユアは、異例中の異例だな……」




そして、首をぶんぶん振ると、

私に歩み寄って、頭を下げた。


そして言う。




「ユア、ずっと言えずに居たんだが…

この間の戦闘のときも、

今も、皆を救ってくれて、ありがとう」




そう言うと、照れくさそうに笑って、

ロックは屋上を去っていった。


私は戸惑ったまま、

レイはおかしそうに笑いながら、

その場に残された。