心 ―ハジマリノウタ―





私は、その日以来、屋上で

街を見下ろしながら歌った。


私の歌声は空しく響いた。


空にはまだ、灰が舞っていて、

偽者の空さえ灰色に染めていた。


私は、同じ歌を歌った。


あの日、歌った歌を。


リヴィアのことは知らない。


もしかしたら、もう死んだのかもしれない。


それでも、私は何も聞かなかった。


私に声をかけてくるのは、

レイとリオ、ロック、ジグ

その4人だけだった。


リオは始めの頃は着てくれていたが、

最近は、全く姿を見なくなった。


私は、結界の解けた状態の屋上で、

高く昇る太陽を眺め、

やがて建物の奥に沈んでゆく夕日を、

星が瞬くまで眺めた。


今日は偶然、一人ではなかった。


レイが、私を訪ねてきてくれたのだ。




「なあ、ユア、いつまで歌うんだ?」




彼は夜空を見上げる私にそう尋ねた。


私は、彼を振り返った。


最近のこの建物は忙しくざわざわしていた。


死んだ者も怪我をしたものも多く、

手当てや始末に追われていたのだ。




「分かりません。

でも、今は歌い続けたいのです」