心 ―ハジマリノウタ―




しばらく経つと、

リオとレイがロックを連れて戻ってきた。


待っている間、ジグも私も

何も話すことは無かった。


ロックの白いシャツには、血がついていた。


それは、恐らくリヴィアの物…。




「ごめん、待たせたね。

ユア、君の能力の話をしよう」




ロックの声に、元気が無い。


私は頷いた。



「君のその歌は、奴隷を灰に変えた。

君の能力は歌だ。

ユア、君はただ感じるままに歌えばいいよ。

そうすれば、一度に大量の奴隷を浄化できる」




そう言って、ロックは無理に笑顔を作った。


酷い、笑顔だった。


それから、眉を下げて言った。




「大量のドレイを浄化する能力。

それは今まで、無かった例なんだ。

だから、君に厳しくあたる者もきっといる。

残念ながら、僕に

それを変えることは出来ないんだ。

僕の力不足で、本当に申し訳ない。

それから、リヴィアのこと……」




私は再び目を瞑った。


ギュッと瞼に力が入る。


そして、ロックは続けた。




「今、治療班が全力で処置しているよ。

でも、出血が多くて、助かるのは……

難しいらしい」