心 ―ハジマリノウタ―





崩れ落ちるリヴィア。


あまりにも突然で、何も対処できない。


状況が飲み込めない私に、

イレが歩み寄って、肩を抱いた。




「あらら、ごめんね?

でも、あたいが怒られちゃうからさ。

キャハハ」



リヴィアを見下ろして、

楽しげに笑う少女。


リヴィアからの返事は無い。


ただ、うつぶせに倒れた身体から、

少しずつ血が広がっていく。


血?


何故、起き上がらないのだろう?


未だ理解できない、私の脳。


黒っぽい血の水溜りが、空と私を映し始めた。


何故…?




「さっ、行こっか?」




イレは私の肩を抱いたまま、

手すりのほうへ誘導する。


リヴィアは、動かなかった。


倒れて、血が出て…



その意味が、私には分かっている。


死、だ。