心 ―ハジマリノウタ―





主は私の答えを聞くと、

何がおかしいのか笑い始める。




「ハッ。

そうか、そうか!

お前は奴隷か!

……ならば奴隷。

奴隷No.6よ」




頭を下げると、

主はふと笑いを止め、

微笑みの形をその唇が成す。




「お前は主である私の命令に

従うのだな?」




奴隷とは、そういうものだ。


私が奴隷であるなら、

私は命令に従わなくてはならない。


私は生まれたときからずっと、

ここで過ごしてきた。


奴隷として。


私は、再び頭を垂れ、

深々と礼を返す。




「仰せのままに。主様」




主の命令は絶対。


私は主の命令を待った。