心 ―ハジマリノウタ―





治療は、時間が掛かった。


私とレイは、汗を流しながら

傷を消毒して、包帯を巻いた。


軽傷といっても、

深い切り傷や、

放っておかれた状態の傷もある。


そのため、治療は一日中掛かった。


治療室を出たとき、時は既に

夜だった。




「ユア、またな」



レイに別れを告げると、

私もレイもふらふらしながら、

部屋に戻る。


私は、リヴィアの部屋へと帰る。


扉を開けると、

リヴィアは、暗い表情で

窓の外を眺めていた。




「今、戻りました」



「ああ、今日も屋上かい?」




私は首を振って、

治療班の手伝いだ、と言った。


すると、リヴィアは顔を歪めて、

再び窓の外を眺めてしまった。