心 ―ハジマリノウタ―





「変、とはどういう意味ですか?」




レイは私が話す度に、

苦笑いして、眉を下げる。


今日も同じように眉を下げて、

笑う。


しかし、ハシバミ色の瞳は曇っていた。




「変っていうか…怖いっていうの?

前からおっかなかったけど、

今は、危ない感じ?」




私には分からなかった。


ただ、暗い表情が増えていることは

分かっていた。


でも私は、どうすることもできない。


何をすればいいのか、

どうしたらいいのか、

命令がないと、私は行動できない。


奴隷だから。


心が無いと、彼女の心も分からない。


想像もできない。


心亡き者だから。




「ユア、聞いてみろよ」




それは、命令ですか?


私は聞こうとして、口を開いたが、

新たに扉が開く音を聞いて口をつぐんだ。




「おい、二人とも!

怪我人だ!!」