心 ―ハジマリノウタ―




それからしばらく、流れるように

時は過ぎて行った。


私には相変わらず、

心が無く、何も感じることはできない。


リヴィアとは、日に日に話すことが

少なくなっていった。


私には理由など、

何も分からなかったが、

減って行くモノは

仕方の無いことだった。


しかし、度々レイが顔を

出すようになった。




「よう、ユア!

今日の鍛錬は終わった?」



そう言って、鍛錬が終わる頃に

現れるのだ。


リヴィアは頷くと、送り出してくれる。


レイと話す場所は

いつも決まった場所だった。


最上階の屋上だ。




「なあ、ユア。

最近リヴィア、なんか変じゃない?」



暗闇に覆われた空を見上げながら、

レイがそう言った。


風が吹いて、

レイのくすんだ金髪を揺らした。


私の黒髪も同じように、

風に流れていた。