『前から、俺も同じ気持ちだった』
後にそう言われて、私の気持ちが報われた
まだ煮え切らない――罪悪感みたいなものが、私にはあったけど
笑顔の彼が、見たかった
見れたんだ、私が会いに行けば
そうして、会う度に、私も笑える
恐怖を宿す私に、楽しさは無縁だ
日に毎、頭の中にあるのは、過去だけ
現在(まえ)を見れなくて、過去(こわさ)のみに囚われていた
それを、あの人は癒やしてくれるのだから
「………」
ぎゅっ、とまた、あの人からのプレゼント――デートしている時に、何気ない感じで買ってくれたものだけど、大切な過去であるそれを、握り締めた
そうして、頭に思い出すあの人
さっきのお別れで、あの人には連絡をしていない


