ヤンデレ彼氏に監禁されて

無残なケータイ


それをまた、彼はゴミ箱に捨てようとして


「ま、待って下さい」


思わず、私は止めた


捨てられたくないものが、あったから


なに?という彼を後目にして、それを取る


ケータイのストラップ

いくつか付いていたものから、一つだけを手にする


「これだけは、大切なんです」


ぎゅっ、と握り、捨てられないようにそのストラップを守る


ハートの形を半分に割った、小さなストラップ


壊れた訳じゃなく、これは『片割れ』だった


二つで、一つの形になるもの


形なるものは、見たとおりにハート


「気に入ってるの、それ」


「……はい」



「分かった、捨てないよ」


その一言に安堵し、同時に『気付かれなかった』と緊張を緩める