ヤンデレ彼氏に監禁されて

麻薬でもやっているのかと疑いたくなる


狂ってる


常識がないのではなく、何が常識か分かってない


彼の中にあるのは『自分』と『彩芭』


自分が良ければ良くて、私の為なら何でもする


自己中心的を通り越して、迷惑さえも浮かばない


怖い
平然と、それらをやってのける彼は人外だった



「彩芭、聞いてる?」


「……は、い」


恐怖が立ち上がり、私を見下ろす


私の身を案じるその表情さえも、人を殺した顔にすぎない


人である限り、彼は誰だって殺す


私だってそうかもしれない


いくら傷付けないと言われようが、ちょっとした弾みで破られることもある


例えば、彼に『愛されなくなった時』