後は語らずに、ただ元凶であるクルキさんに、国本刑事はきつい眼差しを流していた
「人間らしい感情持ってるくせに、どうしてそんな道を走るかなぁ……。
もっと、マシな生き方をしろよ。――ったく」
子を叱る親のように、国本刑事からはどこか悲しさを感じていた
それに
「……殺してやる」
呼応する怨鎖
ばん、と暴れ出す彼はまだそこにいた
「どいつもこいつも、邪魔ばかり……。大人しくしていれば、何もしないってのに。
みんな殺してやるよ……。
全員っ、残らずっ、あまりなくっ!グチャグチャにな!」
床に貼り付けにされても、彼の力が強いのか――いや、警官が怖じ気づいている
何とか押さえているも、『その状態』で怒鳴り散らす彼は脅威にしかなっていない


