ヤンデレ彼氏に監禁されて

「……っ。頭を狙わなきゃ駄目か」


私に近付くなり、彼はそう毒づいていた


さっき狙ったのは、胴体


確実に当たったのに、死んでないとなれば恐らくは防弾チョッキでもしていたんだろう


想定外だったことに、彼は苛ついていた


何せ、あと一歩で『始末』出来たんだから


千葉刑事に挑発めいた言葉をかけて、怒ったところを狙い

更には、千葉刑事を餌として国本刑事を狙う


芋づる式になる殺人法

人間の心理につけ込んだ、最悪の手だ


それを、あの状況下であみ出せるのだから彼の思考は常軌を逸している


「……。国本さん、千葉さんが助けを求めてますよ」


惨劇には不釣り合いな声


談話でもするかのように、彼は見えない相手に語り掛けていた