血
――誰の
真っ赤な
――あの人の
返り血
――それが、私に
「彩芭、こっち!」
愕然とする頭に、声が入った
立ち往生するような私を見かねてか、彼が手を引く
さながら、魔物から私を引き離すかのように彼は私を導いた
強引に引いて、リビングに
「よく聞いて、彩芭。これから、絶対に俺の傍から離れるな。絶対に」
ボストンバックの中から、実弾を外套に入れる彼
その様は、これからどこかに行くような感じで
「何を……」
「逃げるんだ。ここにいたら、あいつらに邪魔される」
その予想はハズレてはいなかった
荷造り、といっても彼が持つのはボストンバックだけ
この部屋を捨てると――必要ないからと、彼は私に言ってくる


