いこうとするこの身――いや、この空間に場違いな音が鳴り響いた
電子音
目覚ましのアラームかと思ったが、少し違う
奇襲めいて、心臓が鳴った
幻想的空間に、水をさされたようで、我に返る
落ちた意識が上がり、耳に届くのは変わらない電子音だった
「……っ、こんな時に」
彼とて、この音を聞いている
忌々しげに呟くところをみれば、彼はこの音の出どころを知っているようだ
「クルキ、さん……」
何がと聞こうとするが、気にするなと言うがごとく、彼は続けていた
やがて、電子音は止む
何だったんだろうと過去に流そうとすれば、――また鳴る
定期的、リズムも同じ
そこで、ある物が連想出来た


